肺気腫とCOPDはほとんど同じものと考えて頂いてかまいません。
厳密に言うと、肺気腫はCOPDに含まれるので、
以下ではCOPDに統一してお話を進めてまいります。
COPD、聞き慣れないという方も多いと思いますが、
実はこれ、最近急に増えてきている病気です。
日本語で言うと、「慢性閉塞性肺疾患」。
長いです。書くのも面倒なので、略称の
COPDという言葉がよく使われます。
C=Chronic(慢性の)
O=Obstructive(閉塞性の)
P=Pulmonary(肺の)
D=Disease(病気)
閉塞性??なんのこと??
と思われるかもしれません。
閉塞性、それは、細い気管支が
狭くなる=閉じるイメージです。
特に、息を吐こうとしたときに、閉じる感じです。
喘息もそうですが、息を吸うときでなく吐くときに
なかなか吐けない、というのが特徴です。
慢性閉塞性肺疾患とは、慢性に(息を吐くときに)、
気管支が狭くなる肺の病気、という意味ですね。
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それでは喘息と同じじゃないの?
と思われるかもしれませんが、違うものです。
喘息の定義は、気道(空気の通り道:気管支)が、
「一時的に」狭くなり、「元に戻る」ものです。
(もちろん、慢性の状態が長期間続くとリモデリングを
起こして戻らなくなります)
それに対してCOPDは「気道がずーっと狭い」のです。
そして、ここから大事なことですが、
喘息とCOPDは原因・成り立ちがまったく違います。
■喘息は、主にアレルゲンによる、アレルギー性の炎症。
気管支の炎症で気道が細くなるが肺には異常なし。
■COPDは、タバコによる炎症で気管支に炎症が起こる。
同時に、肺の中の肺胞が少しずつ溶けて、肺が伸びてくる。
COPDは、タバコを20〜30年吸い続けることで起こります。
たばこを吸う方の2〜4割がなるといわれています。
ですから、子供や若い人には起きません。
(まれに遺伝のCOPDで、子供に起こることがありますが
日本には遺伝の患者さんはほとんどおられません)
逆に、高齢の方で喫煙していた方、こういう方では
喘息よりもむしろ、COPDの可能性が高いのです。
最近でこそ喫煙率は低下していますが、何年か前までは
それこそ、喫煙大国と言えるほどに喫煙率の高かった日本。
その日本でCOPDの患者さんが急に増えているのは、
喫煙の当然の結果なのです。
COPDの患者さんは調査によると全国で530万人おられるとか。
喘息の患者さんより多いくらいです。
でも実際に医療機関を受診している人は大変少ない。
まだまだ一般に認知されているとは言い難いのが実情です。
煙草を吸っている中年以降の方で、喘息のような
咳・痰・喘鳴(ぜいぜい)・呼吸困難といった症状がある場合
COPDの可能性を考えなくてはなりません。
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COPDの唯一の根本的な治療法は、禁煙です。
しかし煙草をやめればそれで症状が治るものではありません。
たとえば、溶けた肺胞は元に戻りません。
しかし、進行を食い止める助けにはなります。
その上で、閉塞した気管支を広げる治療は可能です。
そういう薬による治療で、症状を和らげます。
また、進行したCOPDでは、酸素が取り込みにくくなり、
少しの運動でも息切れが起こるようになります。
それを予防するためにリハビリを行って筋力を鍛える
治療法は世界的にも認められ、広く行われています。
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煙草を吸っていて、咳・痰・息切れなどがある方
まず禁煙しましょう。
治療はそこからスタートします。
2006年04月22日
喘息とよく似た症状を起こす肺気腫・COPDについて
posted by ドクターN at 17:29
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私はぜんそくと判断されて、1年ちょっとぐらいの者です。10年位、近所の方の野焼きが大変ひどく、ずっと続いていて、それゆえ喉が痛い→咳が止まらない→ぜんそくと判断されました。今は咳は止まりましたが、今もすぐ肺?が痛くなり呼吸しづらく、バスに乗るなど空気が少しでも変わる時に、気管支?などに反応して気分が悪くなりバスに乗ることができません。歩いても調子が悪くなります。
ずっとぜんそくだと判断されてきたのですが、今
先生の文章を拝見致しまして、私はCOPDに近いのでは、と感じました。大気汚染などでもCOPDになると聞いたことがあるからです。
喘息とCOPDの症状は、大変失礼ながら病院の先生は見分けることが可能なのでしょうか。そして薬なども違うのでしょうか。
長文大変失礼致しました。
大気汚染でCOPDになる、それほど高濃度の大気汚染は日本では報告されていません。
喘息との差は本文中に書いた通りですが、気管支拡張薬の反応などを見ればある程度分かります。
60代でもないし、喫煙もしていないのです。
常に気管支が腫れている感じで肺が硬い感じで
歩くだけで息がしにくく、メプチンも全く効果がないので、病院に言って聞いてみます。
本当にありがとうございました。
よく主治医と相談なさってくださいね。