2006年08月11日

喘鳴がなければ発作ではない? 医師はどこを診ているのか

今日はメルマガの内容を取り上げます。

よく、苦しい、あるいは苦しそうだけれど喘鳴(ぜいぜい)がない、
これは喘息ではないのか、と尋ねられます。

答えは、「診察しないとわからない」。

なぜか。通常喘息の場合、気管支の壁が分厚くなり、
空気の通り道が狭くなることで喘鳴が起きます。

空気の通り道が狭く、細くなって
(笛の原理で)音がしているのです。


太い気管支の場合はそうなのですが、
末梢気道(気管支の端っこの方)は、
直径が1mmにも満たない、とっても細いものです。


それで、末梢気道のような細い気管支は
痰が分泌されるだけで簡単に詰まってしまいます。

詰まってしまうと、空気は通りません。
 

ということは、そこでは音はでないのです。

痰が切れるようになって出だすと
細い気道に空気が通るようになりますから、
喘鳴が出てくるようになります。


発作が強い間は喘鳴がなく、
痰が切れて少し症状が和らいでから
喘鳴が出てくることもあるのです。

ですから、強い発作→喘鳴がないこともある
喘鳴がある→強い発作とは限らない
となります。




聴診器は、身体の中の音を拡大して
聞けるようにしたものです。


聴診器なしでもぜいぜいが聞こえることがありますが、
聴診器を使って初めて聞こえることもあります。


もちろん、医師は聴診器で喘鳴が聞こえるかどうかを
診断や今の状態を判断する根拠の一つにしています。

しかし、それがすべてではありません。

本人の「苦しい」「息がしにくい」といった症状、
顔色や息の仕方など、総合的に判断します。


客観的な数字としては、肺機能やピークフローなども
大いに参考になります。

最近では体内の酸素量を簡単に測れるように
なりましたから、重症の場合はすぐわかります。


こういったことのすべてを医師は総合的に判断しています。

家庭では、発作なのか?どうなのか?
判断が出来ないことも決して少なくないと思います。



1つの判断材料として気管支拡張薬を使ってみる、
というやり方は比較的わかりやすいです。

 http://drenu.sblo.jp/article/461952.html
 http://drenu.sblo.jp/article/657867.html


でも、末梢気道が詰まっている場合、
肝心の詰まっているところに吸入薬が届かず、
効果が出ないこともあるのです。


ですから、「苦しい」「息がしにくい」などの症状があり
発作かどうかの判断に迷うときは、医師の診察を受けるのが
安心だと思います。



問題は、そういうことを知らない医師が
少なくないということです。

子供でも大人でも、呼吸器を専門とする医師でなければ
そこまでは知られていないのが現状です。


ですから、少しでも呼吸器専門医の数を
増やす必要があるのです。

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この記事へのコメント
昔は喘鳴があったのですが成人してから 
喉だけが苦しい 呼吸がしづらいなどの
症状が続き呼吸器科で肺機能検査にて
普通の人より吐く息の量が少ないと言われ
持続型喘息と診断されました。そのときの
治療は何もしてもらえずアドエアとメプチンを
処方されただけでした。家に帰って早速使って見たのですが何の変化もなく。。最近は症状も頻繁になってきてしまっていて。。どう治療してもらえば楽になるのでしょうか?苦しくて眠れません
Posted by 持続型喘息 at 2011年01月08日 08:38
アドエアやメプチンが効果がなく、苦しくて眠れないということを担当医に伝えましょう。

喘息状態が慢性で、リモデリングが甚だしいために効果がないのか、それ以外の原因があるのか、見極めていただく必要があると思います。
Posted by N at 2011年01月10日 12:44
とても参考になりました!!

3年前から成人喘息なのですが、
息を吐くときにものすごいヒューヒューと音は聞こえるけれど、病院に行くと「喉から音がしているが、肺や気管支からではない。喘息の発作ではないのではないか」と言われ、なり始めのころは救急に運ばれても、なかなか喘息の点滴をしてもらえませんでした。

結局すったもんだしてから「じゃぁ一応喘息の点滴をしようか」となり、点滴をすると音は収まります。

酸素もそれなりにあるので大丈夫なはずなんだけど・・・と、心の病ではないかと救急搬送先の大きな病院ではと言われました。

喘息の吸入をすると、どこか一部は楽になった気がするのですが、でも喉の奥に閉塞感があり、結局喘息の点滴をするまでそれは消えません。

かかりつけ医は、喉から音はするけれども、一連の状態を喘息として判断されているようで、喘息の投薬を受けています。

それでもやはり、月に1〜3回ほど発作は出るのですが。。。

気管支や肺から喘鳴がするのは3回のうち1回ぐらいの割合で、あとは大体喉からします。

喉から音がするのがそんなにおかしいのか(だって本当に苦しいから)今まで不思議だったのですが、こちらに記載の文章が大いに参考になりました。

ありがとうございます。
Posted by shinomei at 2011年09月01日 18:09
はじめまして。
この10月に一度喘息と診断されて治療をはじめているものです。
40代女性です。

アドエアとフルタイドと検索して、こちらにたどり着きました。
とても丁寧に書かれていて、腑に落ちない状態が随分落ち着きました。
全てのお医者様が このように丁寧に教えてくださればいいなあと感じています。

さて、前置きが長くなりましたが、教えていただきたいことがあります。
Posted by マジョルカ at 2011年11月29日 23:47
すみません。上の書き込みの続きです。

質問の前に、自分の症状をお伝えさせていただきます。
私は 咳も胸の音もきれいだったらしく、
喘息と診断されるまでに時間がかかりました。
主な症状としては、朝起きた時に濃い黄色の痰がでることと、坂道を歩いていると胸が痛くなること、喉から胸の違和感などでした。

治療をはじめた当初は アドエアとシングレア、アレグラが処方されましたが、
シングレアの副作用(頭がボーッとして、めまいが起きた)により中止し
今は、フルタイド100を朝夕2パフずつ、
インタールの吸入を一日4回、
アレグラ
にかわりました。

そこで質問なのですが、朝、黄色い痰が出るのは、喘息でも起こることなのでしょうか。
また、2ヶ月続けても、朝の痰が出るのが治らないのは どうしてだと思われますか。
因みに、痰は量が少なくなる時もありました。
ただ、何かの拍子で、またで始めています。
量は 見た目ですが、1cm強四方位です。



Posted by マジョルカ at 2011年11月30日 00:10
マジョルカさん、はじめまして。

いろいろな可能性がありすぎて、何とも申し上げようがないのですが…。

痰が濃縮されれば黄色くなります。
朝一番は特に、寝ている間にたまった痰が濃縮されていますから、出ることもあります。

朝の痰は…喘息の治療をきっちりされているのであれば、喘息以外の病態が合併していないかどうか、というところではないでしょうか。
Posted by N at 2011年11月30日 19:12
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